新規クロスリンク剤を組み込んだペプチド核酸のがん治療及び診断薬への展開
Project/Area Number |
11770511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永次 史 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (90208025)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 2-アミノ-6-ビニルプリン / クロスリンク剤 / アンチセンス / アンチジーン / 標識オリゴマーDNA / クロスリンク反応 / 反応性オリゴマーDNA |
Research Abstract |
本研究の目的は我々が開発したクロスリンク能をもつ2-アミノ-6-ビニルプリン誘導体を組み込んだペプチド核酸を用いて、効果的な放射性アンチセンス核酸を合成し、癌診断薬剤としての可能性を検討することである。前年度までに、ビニル体を含むオリゴマーDNAが酸性条件下、相補的配列内に含まれるシチジンと塩基選択的かつ配列特異的に反応することを見いだした。しかしその後の検討により、本化合物は酸性条件下でしか反応しないことが明らかとなった。これは生体内の適用を考えた場合問題点となると考えられたため、新たに中性条件下でも反応する誘導体の設計合成を行った。すなわち反応性部位であるビニル基に電子吸引基を導入することで反応性の向上を期待した。本誘導体を組み込んだオリゴマーDNAは設計通り中性条件下でも、シチジンに対して高い選択性及び高い反応性を示すことがわかった。本研究の成果は生体内で使用できる効率的なクロスリンク剤への展開において新たな可能性を提示するものと考えられる。また癌治療薬としてオリゴ核酸の利用を考えた場合、m-RNAは繰り返し生産されるため根本的な治療を行うには、標的を2本鎖DNAに設定したほうが望ましい。そこで2本鎖DNAに対して3本鎖を形成することで反応する、2-アミノ-6-ビニルプリン誘導体の設計、合成を行った。本誘導体を含むオリゴマーDNAは3本鎖を形成し、標的2本鎖DNAの3本鎖から遠い位置にあるピリミジン鎖にあるシチジンに対して選択的に反応することを見いだした。今後はこれらの成果をもとに今回開発した種々の誘導体を組み込んだペプチド核酸を合成し癌の診断・治療薬への展開を行いたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)