Project/Area Number |
11770630
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高橋 裕 神戸大, 医学部, 助手 (70301281)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 成長ホルモン / 骨リモデリング / 骨芽細胞 / FAK / アクチンストレスファイバー |
Research Abstract |
GHの骨に対する作用は成長軟骨を伸長させるだけではなく、成人においても骨のリモデリングに重要な働きをしていることが明らかになっている。GH欠損症の患者にGHを投与すると初期には骨吸収が活性化され間もなく骨形成も刺激され、長期投与によって骨塩量の増加をきたすことが報告されている。しかしその機序や生理的役割については不明な点が多い。これらを明らかにすることによって高齢者の寝たきりの主要な原因となる骨粗鬆症にともなう骨折を防止することができる可能性がある。 骨のリモデルングにおいては骨芽細胞と破骨細胞の機能的連関が重要だが、GHは骨芽細胞の増殖分化を促すと同時に、骨芽細胞を介して破骨細胞の機能を活性化することが報告されている。私たちはGHの骨リモデリングにおける生理的意義を明らかにする目的でヒト骨芽様細胞(Saos2)においてどのようななシグナルがGHによって刺激されるかを解析し、その結果Focal adhesion kinase(FAK)がGHによって活性化されると同時に細胞骨格のアクチンファイバーが再構成されることを初めて見い出し報告した。FAKは細胞接着に重要な役割を果たしており、骨芽細胞および破骨細胞が活性化されるのに細胞接着は本質的役割を担っていると考えられている。骨芽細胞の分化にはI型コラーゲン/インテグリン/FAK/MAPKの経路が本質的な働きをしていることが示されていることから、GHによるFAK活性化がこの経路を修飾している可能性を証明するために、I型コラーゲンとGHをSaos2細胞あるいは、MC3T3-E1細胞(骨芽細胞)に同時に添加したときの分化(ALP活性を指標に)への影響を調べる予定である。また骨芽細胞を用いてdifferential display法にてGHによって誘導されてくる因子のクローニングを目指している。
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