Project/Area Number |
11770662
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
和田 英俊 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20273196)
|
Project Period (FY) |
1999 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 大網 / 創傷治癒 / 血管内皮増殖因子(VEGF) |
Research Abstract |
【目的】大網は創傷治癒を促進させると考えられているが、詳細については不明である。今回我々は大網の血管新生能に注目し、大網被覆した腸管吻合部の創傷治癒過程におけるVEGF動態について検討を行った。 【方法】Wistar Ratを使用し、腸管吻合モデルを作成した。吻合部への大網被覆の有無で大網被覆群と非被覆群の2群に分け、術後1、2、3、5、7日目に吻合部及び被覆した大網を摘出し(各病日n=3)、以下の項目について検討した。(1)RT-PCR法を用いて、VEGFmRNAの各isoformの発現状態を検討。(2)real time quantitative RT-PCR法で、TaqMan ProbeとApplied Biosystems PRISM7700 Sequence Detector (Perkin-Elmer)を用いて、VEGFのmRNA発現量を経時的、定量的に測定し、発現動態を検討。 【結果】(1)大網被覆群及び非被覆群ともに、各病日のすべてにおいてVEGF mRNA isoformの中で主にVEGF164とVEGF121 mRNAが検出された。(2)定量的RT-PCR法によるVEGF mRNAの発現動態を検討したが、経時的変化及び両群間で一定した傾向は認められなかった。 【考察・結論】平成11年度の検討から大網被覆群では創傷治癒の炎症期から被覆した大網内VEGFタンパク濃度の増加と同調して吻合部内VEGFタンパク濃度が増加し、これにより血管新生と肉芽増生の促進が起こると考えられたが、今回の検討ではVEGFタンパクとmRNA発現動態で一定の傾向は認められなかった。VEGF mRNA isoformの中ではVEGF164とVEGF121 mRNAが検出され、これらのisoformが主な役割を行っていると考えられた。今後、これらの関連について更なる検討が必要と考えられた。
|