Project/Area Number |
11770667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
佐久田 斉 琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (80244309)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 内膜肥厚 / 血管新生 / 血管吻合 / 縫合糸 / 血流測定 |
Research Abstract |
イヌ異常血流モデルを作成し、自家静脈バイパス術前後における血行動態変化を観察し、縫合材料、縫合法による差を検討した。イヌ成犬の大腿動脈分枝を結紮し、末梢抵抗が8-12倍へ上昇した状態において、自家静脈片(大腿静脈)を用いて大腿動脈バイパス術を施行した。血管吻合には非吸収性血管縫合糸(PP,polypropylene)または吸収性血管縫合糸(PDS)を用いた通常の血管吻合法および非貫通性縫合法(VCS clip)を用いた。1、3、6ヶ月、1年後に自家静脈片を採取し、内膜肥厚の程度を計測した。また同時にマイクロフィル注入法にて肥厚内膜内の血管新生の程度と分布状況を観察した。結果:PDS糸は3-6ヶ月間に吸収された。グラフトおよび吻合部における内膜肥厚は経時的に増大し、PDS法はPP法に比較し6ヶ月以降で軽い傾向があった(有意差なし)。非貫通性縫合法においても同様の傾向であったが、吻合部においてはPP法やPDS法に比較して、6ヶ月と1年目において有意に軽度であった。内膜肥厚内の新生血管は、グラフト及び吻合部のいずれにおいても内膜および外膜から由来すると考えられ、その程度はPP法とPDS法では同等であった。一方、非貫通性縫合法の吻合部肥厚内膜内においては、ほとんどの新生血管は外膜から由来し、その程度もPP法やPDS法に比べ有意に軽度であった。以上より、吻合部新生血管は、術後早期において縫合糸に対する異物反応によって惹起されると考えられた。また吻合操作において内膜損傷や異物反応が少なく、縫合糸周囲に裂隙の生じない非貫通性縫合法は、吻合部内膜肥厚が抑制させる可能性が示唆された。
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