脳死状態が移植臓器に与える影響について-脳死ラットを用いた移植腎に関する研究-
Project/Area Number |
11770682
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
日下 守 大阪医大, 医学部, 助手 (40309141)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 脳死 / 腎移植 / サイカイン |
Research Abstract |
脳死と、移植操作にひき続く虚血再灌流障害が臓器に及ぼす影響を検討する目的で、脳死ラットを作成し以下の実験を行った。既に我々が報告した如く徐々に頭蓋内圧を上昇させて脳幹部のヘルニアを完成させることでドナーの血圧は脳死導入後6時間まで安定していた。その腎を摘出しアイソグラフトとして移植した(BD群)。control群として、麻酔下に速やかに摘出した腎を用いた。移植前、移植後1、6、24時間および5日目に臓器を摘出し、免疫染色とRT-PCRで検討したと。(結果)BD群では血清Cr値が移植後1日で軽度上昇したが優位な上昇とはいえなかった(1.0±0.3mg/dl vs.0.6±0.1 n=12/Gp)。また血清中のIL-1βがBD群では移植後6時間で上昇していた。グラフト内のmRNAの発現は、BD群ではIL-1β,MCP-1,TNF-αおよびICAM-1が移植前と移植後1時間で亢進していた。これらの物質の発現と関連してPMNの浸潤はBD群で移植後6時間で増加しはじめ移植後24時間でピークとなり、以後徐々に減少する。これに比べてcontrol群では殆ど大きな変化が見られない。免疫組織学的には移植後1および6時間後にはP,E-selectin、補体(C3)が、BD群では血管内皮や糸球体に発現している。これに比べてcontrol群では組織学的には特に変化を認めず、またmRNAの発現も亢進していなかった。さらに慢性拒絶反応のrisk factorとしての脳死について検討を加えるべくこの2群間を長期間維持し検討を進めている。現在12,24及び54週の時点で両群の臓器を摘出し今後各々の検討を加える予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)