Project/Area Number |
11770721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
森 健一郎 日大, 医学部, 助手 (40307830)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Gastric carcinoma / VEGF / FIK-1 / FIt-4 / v-PA family / リンパ節転移 |
Research Abstract |
一般に腫瘍組織には多くの微小血管、リンパ管が存在し、腫瘍の発育、増殖、転移において必要不可欠な因子とされている。一方、癌細胞が血管、リンパ管へと浸潤し周辺のリンパ節、遠隔臓器への転移が癌の進行度を示す指標となる中で、脈管侵襲という過程では血管新生のみならず、リンパ管増生の関与が重要視されている。そこで血管新生のみならずリンパ管新生にも関与するといわれているVEGF(vascular endothelial growth factor)familyに着目し、胃癌組織におけるVEGFとその受容体であるFlk-1(fetal liver kinase-1)とFlt-4(fms-like tyrosine kinase-4)の発現を免疫組織学的に検索して、リンパ行性転移との関連性を検討した。当教室にて治癒切除された、深達度T2(mp,ss)の胃癌患者54例を対象とした。これら症例の切除検体をABC法にて免疫組織染色を行い、VEGF陽性癌細胞及び間質部分における第VIII因子陽性血管数、Flk-1、Flt-4陽性脈管数を計測し、その平均値と腫瘍の進展度、予後とを比較検討した。その結果、VEGF陽性癌細胞密度とFlk-1、Flt-4陽性脈管密度とは正の相関関係が認められた。またVEGF陽性癌細胞密度及びFlk-1、Flt-4陽性脈管密度は、ly、v、n因子と比較すると、各因子の陽性症例において、陰性症例に比べて明らかに発現が多く認められた(p<0.01)。なお各因子と予後とを比較検討したが、明らかな有意差は認められなかった。したがって胃癌組織において、これらリンパ行性転移に関与する血管新生因子及びその受容体の発現を検討することは、今後の臨床におけるリンパ節郭清の適応や補助化学療法の選択を行う上で有用であることが示唆された。
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