人工酸素運搬体を併用した化学療法,放射線療法の抗腫瘍効果増強について
Project/Area Number |
11770745
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岩丸 有史 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00296592)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 腫瘍内酸素分圧 / 人工酸素運搬体 / リポソーム包埋型ヘモグロビン / アルブミンヘム / Hgb-vesicle / フルオロカーボン |
Research Abstract |
目的:腫瘍組織内の低酸素領域を改善させるために人工酸素運搬体を投与し,腫瘍組織内の低酸素状態,低血流状態を改善させ,各腫癌治療の抗腫瘍効果増強作用を検討する. 方法:Colored dye extraction microsphere techniqueによる腫瘍血流の定量実験により,腫瘍の成長による血流の変化がより一定の傾向にあるascites hepatoma LY80を実験に用い.LY80ラット大腿移植モデルに,リポソーム包埋型ヘモグロビン(n=5).アルブミンヘム(n=5)を投与し腫瘍内酸素分圧を観測した. 結果:各群の動注前の腫瘍内酸素分圧,並びに腫瘍サイズに大きな差異はなく,また,FiO2 0.99人工呼吸器下における動注前の各群のラットの血液ガスデータも平均350 mmHg以上に維持できていた,毎回の測定終了後にカテーテルの位置が下行大動脈総腸骨動脈分岐部直上0-2.5mmの間に存在することを確認した. rHSA-FeP動注群の腫瘍内酸素分圧は,動注直後にはいったん減少するもののその後増加に転じ,150秒後から390秒後までの間は約3Torrにまで増加した.その後は徐々に減少傾向となり,870秒後にはほぼ初めの値に戻った.Hgb-V動注群の腫瘍内酸素分圧も.いったんは減少したのち増加に転じ,270秒後には最高2.5Torrにまで増加した.動注後の腫瘍内酸素分圧を動注前の酸素分圧(control)で除した増加率(Increase Ratio)は,rHSA-FeP動注群では投与前値の最高約2.5倍に(P=0.014),Hgb-V動注群では最高約1.8倍(P=0.048)に増加した. 考察:酸素化した人工酸素運搬体の動注により腫瘍内酸素分圧が上昇することが明らかになった.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)