神経膠腫におけるテロメア・テロメラーゼ活性・テロメア関連蛋白の発現と意義について
Project/Area Number |
11770780
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
深谷 親 日本大学, 医学部, 助手 (50287637)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | テロメラーゼ / 脳腫瘍 / PCR-ELISA / p53 / Ki-67 / astrocytoma / TRAP法 / IFN / テロメア / 神経膠腫 |
Research Abstract |
1、脳腫瘍におけるテロメラーゼ活性の測定(TRAP法)・定量(PCR-ELISA) 髄膜腫(良性腫瘍、計26例)では11%、下垂体腺腫(良性腫瘍、28例)では11%、転移性脳腫瘍(悪性腫瘍、8例)では100%にテロメラーゼ活性が認められた。GradeI.IIの良性星状膠腫(11例)では9%、GradeIII(12例)では58%、GradeIV(8例)の悪性星状膠腫では75%にテロメラーゼ活性を認めた。テロメラーゼの活性値は髄膜腫では平均0.9pmole/ml、下垂体腺腫では1.3と低値を示し、転移性脳腫瘍では7.7と高値を示した。星状膠腫においてもGradeI.IIの1.0に比べGradeIVが3.5と高値を示した。また、星状膠腫においては、テロメラーゼ陽性例が早期に再発した。詳細な定量値を測定するとともに、悪性度とテロメラーゼ定量値の相関が認められた。 2、テロメラーゼ活性と増殖能との関係:抗Ki-67抗体を用いたProliferative Cell Indexとテロメラーゼ活性との関係 増殖能(PCI)とテロメラーゼ活性値の間に相関が認められた(転移性脳腫瘍p<0.05,=.811、星状膠腫p<0.01,=.393)。 3、テロメラーゼ活性とapoptosisとの関係 1)apoptosisと関連が深いp53がん抑制遺伝子蛋白の発現を免疫組織化学的に検討テロメラーゼ活性と免疫組織化学的変異p53との相関が、星状膠腫に認められた(p<0.05)。 2)抗癌剤とテロメラーゼ活性:悪性星状膠腫由来の3種類の細胞を用いて、抗癌剤(IFN)使用時の効果を検討した。 すべての細胞にテロメラーゼ活性の低下を認めた。また細胞の増殖はテロメラーゼ活性に相関した。T98Gにおいて最も効果が認められ、早期にapoptosis細胞の出現を認めた。p53遺伝子はIFNの抗腫瘍効果には重要な因子とならないとともに、テロメラーゼ活性の抑制には関与しないものと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)