Project/Area Number |
11770850
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
武田 吉正 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (30294466)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 低体温療法 / 全脳虚血 / 脳血流量 |
Research Abstract |
低体温療法が虚血性神経細胞障害に対し有効な治療法であることが報告されてきた。しかし、低体温療法のtherapeutic time windowは短く、全脳虚血症例では極めて早期より低体温療法を開始しないと効果は期待できない。現在、臨床で32-33℃まで体温を低下させるには約30分を要し、より急速な脳冷却法の開発が必要とされている。本研究は頭蓋底を経副鼻腔的に冷却し、ウイリス動脈輪を介して動脈血温を下げることで、急速を脳温を低下させることを目的としている。昨年度は頭頂部硬膜外温、大脳皮質脳血流量を同時に測定しながら、全脳虚血を負荷し安定にデータが取得できるシステムを確立した。本年度は昨年度開発した測定系で、ラットを用い両側鼻孔より4℃の冷生食を20ml/minで送液し、体温を低下させた。温度は、硬膜外、海馬、側頭筋、直腸で2分ごとに測定した。硬膜外温、海馬温、側頭筋温はほぼ同様に推移し、開始後5分以内に34℃、15分以内に28℃に低下した。冷却の中止により硬膜外温、海馬温、側頭筋温は15分以内に直腸温と同じ温度に復した。一方、直腸温は赤外線ランプにより、頭部冷却中も36℃に維持することが可能であった。脳血流量は若干の減少傾向を示したが、頭部冷却1週間後の組織所見では障害等は認められなかった。経鼻腔頭蓋底冷却法は全身冷却法に比べ急速に頭部を冷却することが可能であり、また全身状態に対する悪影響も抑えることができると考えられた。
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