Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Research Abstract |
<平成11年度>平成11年度科学研究費補助金実績報告書において,15分間心停止モデル犬で人工肺なし救急蘇生用手動式体外循環で心停止中の血圧を維持しても,蘇生予後は改善しないことを報告した。 <平成12年度の研究>同じ心停止モデル犬で,心停止直後から人工肺なし救急蘇生用手動式体外循環で血圧を維持し,蘇生予後が改善できるか調べた。平成11年度の結果も含め報告する。 <方法>雑種成犬24匹を対象とした。全身麻酔導入後,心室細動(15分間)を誘発した。食道温を36から38度に維持した。体外循環をしないコントロール群(8匹),心停止中に人工肺なし救急蘇生用手動式体外循環で血圧を維持する群(8匹),心停止直後から人工肺なし救急蘇生用手動式体外循環で血圧を維持する群(8匹)に分けた。体外循環以外は3群とも同様の心肺蘇生術を実施した。自己心拍が再開できた場合は48時間経過観察し,剖検により主要臓器を肉眼的に調べた。 <結果と考察>蘇生に用いた薬剤の投与量に差はなかった。体外循環は血圧を維持するのに有用であったが,高度の低酸素血症(動脈血酸素分圧が10から20mmHg)を認めた。自己心拍再開率と生存分析よる生命予後に,群間で差はみられなかった。心停止からの蘇生率を改善するには,循環維持のみではなく血液の酸素加が重要であると考えられる。 <結語>15分間心停止モデル犬において,人工肺なし救急蘇生用手動式体外循環で蘇生を試みても生命予後に改善はみられない。
|