Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
唾液中に含まれる癌細胞を検体として,非侵襲的で鋭敏な口腔咽頭癌の診断方法を確立し,早期発見に役立てることを研究目的として実験を行った. 1)研究材料.山口大学および東海大学耳鼻咽喉科においてインフォームドコンセントを得て,治療前に採取した口腔咽頭癌患者の唾液(うがい液,腫瘍ぬぐい液)および末梢血リンパ球から,また手術時あるいは生検時に摘出した癌組織からDNAを抽出した. 2)研究方法.12種類のマーカーを使いPCRマイクロサテライト解析を行った.昨年度に明らかとした頭頚部腫瘍で染色体の異常(Microsatellite instability:MSI)を高頻度に検出するマーカーを用いた.各症例の癌組織DNAを末梢血リンパ球からの正常DNAと比較しMSIを調べた.MSI陽性症例については唾液から抽出したDNAと比較し,癌組織のMSIと同様の所見を検出できるか検討した. 3)結果.MSI陽性症例の頻度は20%程度であった.そのうち80%の症例で唾液DNAに同様の所見を検出した.唾液内の微量の癌細胞を検出する方法として高感度のであることが確認された. またMSIと種々の臨床病理学的因子との関連は明らかなものは見いだせなかった. 以上の結果は平成12年5月の日本耳鼻咽喉科学会総会,7月の世界頭頚部癌会議で発表した.
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