Project/Area Number |
11771046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
柏木 賢治 山梨医科大学, 医学部, 講師 (30194723)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | プロスタグランデイン / イソプロピルウノプロストン / ラタノプロスト / のう胞様黄斑浮腫 / 細胞外基質 / matrix metalloproteinase / 塩化ベンザルコニウム / 緑内障 / 薬物代謝 / プロスタグランデイントランスポーター |
Research Abstract |
1.プロスタグランデイン(PG)系の抗緑内障治療薬である、イソプロピルウノプロストンとラタノプロストによる、副作用の検討を実験ならびに臨床研究にて行った。 A)ラタノプロストによりのう胞様黄斑浮腫(CME)がどのくらいの頻度で発症し、どのような患者が発症の危険性が高いかに関しては、今回6ヶ月間の前向き試験を行い検討した。その結果、緑内障以外に特に眼血管柵に異常を有さない患者においてはCMEの発症は認められなかった。この結果は臨床においてラタノプロストを用いるときに重要な知見をもたらした。 B)イソプロピルウノプロストン点眼による最も頻度の高い合併症である角膜上皮障害についてウサギの角膜上皮にイソプロピルウノプロストン点眼もしくはその組成分を培地中に負荷した際の角膜上皮のバリア機能を評価した。その結果、イソプロピルウノプロストンそのものではバリア機能に障害はほとんど現れなかったが、防腐剤として添加してある塩化べンザルコニウム(BKC)と併用することで、バリア機能は有意に低下した。このことから、BKCを有さないイソプロピルウノプロストンの開発の必要性が確認されると共に、角膜バリア機能が低下した症例においては、イソプロピルウノプロストンの使用には注意が特に必要なことが判明した。 2.イソプロピルウノプロストンの眼圧下降機序を解明するために、猿眼を用い、in vivoならびにin vitroの実験を行った。 A)培養毛様体筋細胞と、線維柱帯細胞に対し、イソプロピルウノプロストンの眼内代謝体を負荷し、主要な細胞外基質分解酵素であるmatrix metalloproteinaseの変化を検討した。その結果、MMP-2活性が上昇していることが判明した。 B)猿にイソプロピルウノプロストンを2週間点眼した後に、眼球を摘出し、線維柱帯ならびに毛様体部を顕微鏡で観察した。その結果、細胞外気質が減少していることが判明し、イソプロピルウノプロストンは毛様体部の細胞外基質変化をもたらすことで眼圧を降下させている可能性が考えられた。
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