Project/Area Number |
11771057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
相良 健 山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (20274160)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 線維柱帯 / ギャップ結合 / プロテインキナーゼC / ホルボールエステル / コネクシン43 |
Research Abstract |
細胞内情報伝達に重要な働きをしているprotein kinase C(PKC)は細胞間情報伝達にも関わることが近年証明された。PKC activatorであるホルボールエステル(PMA)は,ギャップ結合構成蛋白質であるコネクシンをリン酸化させることでギャップ結合能を調節していると考えられている。本研究は線維柱帯細胞のギャップ結合に及ぼすPMAの作用を検討することを目的とした。 ウシ線維柱帯細胞のギャップ結合能をDye-coupling法を用いて検討した。培養ウシ線維柱帯細胞に蛍光色素(Lucifer Yellow)を注入し、その隣接細胞へLucifer Yellowが移行するのを確認した。蛍光抗体法を用いた実験で,培養ウシ線維柱帯細胞間にコネクシン43の局在を確認した。これらによりウシ線維柱帯細胞はギャップ結合能を有していることが証明された。培養ウシ線維柱帯細胞に10nMのPMAを投与すると、時間依存性に隣接細胞へのLucifer Yellowの移行が抑制された。また濃度依存性にLucifer Yellowの移行が抑制された。またPKC inhibitorであるBisindomaleimide Iは,このPMAのギャップ結合の抑制作用を濃度依存性に阻害した。このことによりPMAはPKCを介してウシ線維柱帯細胞のギャップ結合能を調整していることが明らかになった。また培養線維柱帯細胞におけるコネクシン43のリン酸化をwestern blotting法を用いて検討した。PMAを作用させた場合,リン酸化されたコネクシン43のバンドの増強ならびにリン酸化されていないコネクシン43のバンドの減弱がみられた。 これらより、ウシ線維柱帯細胞はギャップ結合により細胞間情報伝達を行っていると考えられた。またそのギャップ結合はPKCによるコネクシンのリン酸化により調節されている可能性が示唆された。
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