Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
磁性アタッチメント用キーパーと金銀パラジウム合金との接合状態を観察するため,ハイコレックス(日立金属社)およびマグフィット(愛知製鋼社)の2種の磁性アタッチメントを用い,臨床的なコーピングの形態にワックスアップを行った.そして,鋳型温度(600℃,700℃,800℃),鋳造方法(遠心鋳造,真空圧迫鋳造),埋没材(クリストバライト系,クリストバライト-石英系,急速加熱クリストバライト系)を変化させて鋳造し,金属顕微鏡およびSEM観察とEPMA分析を行った. その結果,鋳造によりキーパーと金銀パラジウム合金との接合面には黒色層が存在し,SEM観察およびEPMA分析から,この層はFe由来の酸素を固溶した反応層と間隙から構成されていることが判明した.また,この層はキーパーの底面部より側面部で幅広く,鋳型温度が700℃において最も少なかった.鋳造方法の影響では,黒色層は真空圧迫鋳造機と比較して遠心鋳造機において有意に大きい値を示した.また,遠心鋳造機では底面部に間隙と鋳造欠陥様の空洞が観察された.埋没材の影響では,クリストバライト系埋没材を用いた場合に黒色層の幅が最も小さく,急速加熱型クリストバライト系およびクリストバライト・石英系ではキーパーの種類によってクリストバライト系埋没材と同一か,または大きくなった.一方,EPMA分析から,鋳型温度,鋳造方法および埋没材による元素分布結果も埋没材による差はなかった.磁性アタッチメント間では,形態が異なるためか,黒色層の幅には若干の違いが認められた. 以上の結果から,キーパーと鋳造用合金との鋳接にはクリストバライト系埋没材を用い,鋳型温度700℃で真空圧迫鋳造機により行う方法が最も良好な結果が得られることが示唆された.
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