口腔癌における癌退縮抗原遺伝子MAGEの発現と臨床応用
Project/Area Number |
11771306
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
岩本 修 久留米大学, 医学部, 助手 (80247527)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | MAGE遺伝子 / 癌退縮抗原 / ELISA / 頭頚部癌 |
Research Abstract |
申請者は,MAGE-4に対するウサギポリクロナールおよびマウスモノクロナール抗体を用いて頭頚部扁平上皮癌患者96例(一次症例)の血清中のMAGE-4proteinをELISA法で定量した。また,コントロール群として健常人68例,非悪性腫瘍患者83例の血清を測定した。健常人のmean±3SD(1.3ng/ml)をCUT OFFにとると,健常人0/0(0%),前立腺癌検診者5/92(5.4%),非悪性腫瘍患者8/83(8.5%)であった。それに対し,頭頚部扁平上皮癌患者は21/96(21.9%)で有意(p<0.001)に高い陽性率を示した。また定量値(mean±SD)は健常人が0.34±0.33ng/ml,前立腺癌検診者0.39±0.33ng/ml,非悪性腫瘍患者0.55±0.61ng/mlに対し,頭頚部扁平上皮癌患者は1.06±1.21ng/mlで有意に高い値を示した。TNM分類別,細胞分化度別では明らかな相関性は見られなかった。さらに陽性を示した頭頚部扁平上皮癌患者21例の中で術後3,6,12ヶ月の血清を採取できた7例についてMAGE-4proteinの経時的変動をみた。その中で一貫して陰性化しなかった症例,および3ヶ月以内に一端陰性化して12ヶ月後に再度陽性化した症例が1例ずつみられたが,それぞれ局所再発,頚部リンパ節転移をきたしていた。その他の症例は3ヶ月以内に陰性化を示し,予後良好であった。以上の研究結果から頭頚部扁平上皮癌患者血清中にMAGE-4proteinの存在が示唆され,比較的簡単に検出可能な事から,診断および予後の判定に有用なマーカーになる可能性があると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)