Project/Area Number |
11771312
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田邊 義浩 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30251838)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 破歯細胞 / 歯根膜細胞 / ODF / BMP / cell-cell contact / メカニカルストレス / 未分化間葉系細胞 / 乳歯 / 歯根吸収 |
Research Abstract |
後継永久歯胚の摘出を行い、乳歯歯根吸収組織に及ぼす影響の検索 昨年度からの継続であるが、生後6日齢のウサギを用い、下顎第一.第二小臼歯歯胚の摘出実験を行い、乳歯歯根直下組織の観察を行ったが、これまでの基礎実験等で、肉眼解剖学的な後継永久歯胚の位置ならび周囲組織の性状をよく理解していたものの、術部感染による炎症反応が消失せず各酵素組織化学あるいは免疫組織化学的観察で評価することは難しかった。 永久歯における矯正的歯の移動時に起こる歯根吸収についての検索 実験動物には、生後1カ月齢のラットを用い、歯科矯正用エラスティクゴムを上顎第一.第二臼歯の歯間部に挿入し、術後1、2、3、5、7目に固定、上顎骨を摘出、脱灰後、上顎第一.第二臼歯を含む領域で矢状断切片を作製し、TRAPase、ALPaseによる酵素組織化学、カテプシンK、PCNA、オステオポンチン、BMP-2、BMP-4、ODF、OCIFなどの免疫組織化学、および微細構造学的観察による観察を行った。 圧迫側には、多数の破歯細胞および破骨細胞が認められ、歯根吸収および骨吸収を活発に行っていた。また、ODF陽性を示す未分化間葉系細胞(骨芽細胞・線維芽細胞・歯根膜細胞)がその周囲に有意に観察された。 実験系から得られたデータの解析 昨年度の結果と併せて評価すると、ODF陽性を示す一部の未分化間葉系細胞(骨芽細胞・線維芽細胞・歯根膜細胞)の分布とTRAPaseやカテプシンK陽性の破歯細胞や破骨細胞の分布には、相関性が認められた。ALPase、PCNA、BMP-2、BMP-4およびオステオポンチン陽性を示す未分化間葉系細胞の分布は、破歯細胞が集中する部位で特に強い反応が認められた。また、微細構造学的観察では、破歯細胞と未分化間葉系細胞の間に、細胞間接触が認められた。OCIFに関しては、特異反応は検出されなかった。以上のことから、永久歯萌出によるメカニカルなストレスが未分化間葉系細胞の分化を促し、ODFを介して破歯細胞が誘導される可能性が示唆された。
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