Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
歯周病は,粘膜における炎症と骨吸収に至る病変で,自己組織破壊という点で,自己免疫疾患様も呈する特異な病変である。今までの研究は,細菌と炎症に関わる免疫応答についての解析が主で,宿主において炎症にいたる際のシグナル伝達についての報告は,ほとんどされてこなかった。 今研究では,炎症と骨吸収に関わる主要なサイトカインであるIL-1のシグナル伝達に関連が深いIRFファミリーに着目した。IRFファミリーは,細胞がインターフェロンの処理を受けることによって誘導される転写因子群で,IRF-1ノックアウトマウスでは,NO合成異常やNK活性の低下が認められる等免疫機能にも関連することが報告されている。wildマウスとIRF-1ノックアウトマウスからの胸腺細胞および骨髄細胞とで,各種歯周病原菌から抽出した菌体成分での刺激下で,各種抗体を用いてFacscanでその発現を調べ,比較することで,免疫機能への影響を確認した。さらに,歯肉線維芽細胞を用いて,各種転写因子活性化の抑制を,ルシフェラーゼ活性やgel sift assayを調べることで,確認した。 また,IRF-1シグナルと粘膜免疫の第一の防御主体であるIgAとの関連を調べるため,細胞とTNF-α,IFN-γ,IL-1等とを培養した際の,免疫グロブリン重合体の発現も比較,検討した。これらのサイトカインからのシグナルが,JAK/STAT,NF-κB系と関連が深いことが示唆された。さらに,歯周病の進行に関わるシグナル伝達についても検討している。
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