腫瘍組織浸潤マクロファージの性状解析と新規免疫化学療法剤標的の探索
Project/Area Number |
11771447
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kyoritsu University of Pharmacy |
Principal Investigator |
服部 研之 共立薬科大学, 薬学部・治療薬学系・薬剤学教室, 助手 (90306663)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 免疫化学療法 / マクロファージ / マウス / インドメタシン / ブレオマイシン / アドリアマイシン / シスプラチン |
Research Abstract |
インドメタシンが、腫瘍に対する免疫の誘導、並びに、がん悪液質に対する抑制効果を持つことが明らかにされている。しかし、腫瘍に対する免疫の誘導は、腫瘍移植後2週間までに限られており、「後期」では、悪液質改善による延命効果が認められるものの、腫瘍の増殖を促進することが報告されている。本研究では、Colon26結腸がんをマウスの足蹠に移植するモデルを用いて、インドメタシンと抗がん剤の併用について検討を行った。 移植直後からのインドメタシンとブレオマイシンの投与により著しい相乗効果が認められ、腫瘍の増殖が完全に抑制された。さらに、アドリアマイシンまたはシスプラチンとの併用によっても同様の効果が認められた。しかしながら、投与量並びに投与時期の検討を行ったが、インドメタシンとこれらの薬物の組合せでは、腫瘍増殖促進作用を抑えるような条件は見いだせなかった。言い換えると、がん悪液質発症後の「後期」の投与開始で、悪液質が改善される条件では腫瘍の増殖が促進され、腫瘍の増殖を抑えられるような投与量では悪液質の改善が認められなかった。また、昨年度の本研究で、MCP-1遺伝子導入がん細胞では、インドメタシンとブレオマイシンの併用によっても腫瘍の増殖抑制効果がほとんど認められなかった。本年度は、アドリアマイシン又はシスプラチンとの併用について検討を行った。その結果、遺伝子導入していないがん細胞と比較し、免疫誘導効果が低かったものの、シスプラチンとインドメタシンの併用により、ほぼ完全に腫瘍の増殖が抑制された。 以上の結果から、がん移植モデルで、移植直後であれば、インドメタシンと抗がん剤の併用により、効果的に腫瘍免疫が誘導可能であること、MCP-1遺伝子導入細胞のような悪性化した腫瘍のモデルにおいても、抗がん剤の選択により効果的であることが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)