Project/Area Number |
11771469
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
桂 敏也 京都大学, 医学研究科, 助手 (10283615)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 消化管吸収 / 分泌 / Caco-2 / トランスポータ / H^+ / 三級アミン逆輸送体 / 小腸刷子縁膜 / 三級アミン輸送体 |
Research Abstract |
カチオン性薬物の多くは、生理的pH条件において解離型として存在するにも関わらず、経口投与後良好に吸収されることが知られているが、その機構については未だ不明な点が数多く残されていた。本研究ではすでに前年度、ヒト消化管モデルとして繁用されている培養腸上皮細胞Caco-2を用い、カチオン性薬物ジフェンヒドラミンの輸送機構について検討を行い、N,N-ジメチルもしくはN,N-ジエチル構造を特異的に認識する新規三級アミン輸送体の存在することを明らかにした。引き続き本年度は、この三級アミン輸送体の駆動力を明らかにする目的で、三級アミンであるプロカインアミドの単離家兎小腸刷子縁膜小胞への取り込み特性について検討を行った。刷子縁膜小胞によるプロカインアミドの取り込みは、小胞内pHを6.0、小胞外pHを7.5とし外向きのH^+勾配を与えた場合に顕著に促進され、一時的な昇り坂輸送が観察された。この促進効果はプロトノフォアの共存により阻害されたことから、プロカインアミドはH^+と逆輸送されていることが示された。さらに、種々化合物を用いた阻害効果・カウンタートランスポート効果の検討から、Caco-2細胞の場合と同様にN,N-ジメチルもしくはN,N-ジエチル構造を有する三級アミン化合物を特異的に認識する、新規H^+/三級アミン逆輸送体の存在することを明らかにした。 Caco-2細胞より単離したmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入してタンパクを発現させ、プロカインアミドの取り込みを測定したところ、コントロールの卵母細胞に比べて取り込みが顕著に促進した。今後、本発現系を用いた発現クローニングの手法により、新規H^+/三級アミン逆輸送体のcDNAクローニングを進め、カチオン性薬物の吸収に関わる輸送体の分子機構について解明する予定である。
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