肝細胞選択的な遺伝子導入を可能にする新規ペプチド性核酸キャリアーの構築
Project/Area Number |
11771471
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
新留 琢郎 長崎大学, 工学部, 助手 (20264210)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / 核酸キャリアー / 肝細胞 / ペプチド / 糖 / 遺伝子導入 / ガラクトース |
Research Abstract |
これまで、アミノ酸であるリジン残基から構成される樹状高分子(デンドリマー)が、細胞内への遺伝子導入キャリアーとして利用可能であることを明らかにしてきた。本年度は肝細胞選択的遺伝子導入を実現させる遺伝子キャリアーとして期待されるガラクトース修飾デンドリマーの合成を行い、プラスミドDNAとの複合体形成および動物実験によって肝細胞への遺伝子導入能について評価した。 ガラクトース修飾デンドリマーの合成のために、アセチル化ガラクトースを担持する乳酸や、べンジル化ガラクトースを担持したセリン等のいくつかのガラクトース誘導体を合成した。一方、デンドリマー側はその末端にFmoc-Lys(Boc)-0Hをカップリングし、表面アミノ基の保護基を2種類とし、デンドリマー末端アミノ基全てに糖修飾されないような設計とした。デンドリマーのFmoc基を除去後、ガラクトース誘導体をHBTU-HOBt法でカップリングし、最終脱保護後、糖修飾デンドリマーを得ることが出来た。 上記ガラクトース修飾デンドリマーとプラスミドDNAとの複合体形成について、DAPI染色後、蛍光顕微鏡で観察した結果、ガラクトース修飾することによって形成される凝集体の大きさが、修飾していないものと比較して大きくなっていることが明らかになった。デンドリマー表面に親水性基であるガラクトースが結合することにより、DNAとの凝集体の形状の違いが生じることがわかった。 マウスの尾静脈よりガラクトース修飾デンドリマーとプラスミドDNA複合体を投与し、8時間後の各臓器でのレポーター遺伝子の発現を評価した。その結果、十分な発現量とは言えないまでも、肝臓に有意な発現が認められた。さらにガラクトース修飾のパターンや投与条件を最適化することで、肝細胞選択的な遺伝子導入を可能にする核酸キャリアーが構築できることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)