パーオキシナイトライトのシトクロムc修飾反応とミトコンドリア活性・細胞障害作用
Project/Area Number |
11771475
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
中川 秀彦 放射線医学総合研究所, 第1研究グループ, 研究員 (80281674)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | パーオキシナイトライト / ニトロチロシン / ミトコンドリア膜電位 / ミトコンドリア酸素消費 / 酸化還元反応 / マススペクトロメトリー / 一酸化窒素 / シトクロムc |
Research Abstract |
パーオキシナイトライト処理及び一酸化窒素処理による神経芽細胞のミトコンドリア機能への障害作用を検討する目的で、ミトコンドリア膜電位の変化を測定した。ミトコンドリア膜電位の低下は神経芽細胞のアポトーシス様細胞死と関連があることが知られている。ミトコンドリア膜電位の変化は、膜電位に依存して細胞内に取り込まれる蛍光指示薬を使用し、細胞内の蛍光物質の相対強度をフローサイトメーターを利用して測定した。その結果、パーオキシナイトライト産生試薬処理及び一酸化窒素産生試薬を投与した細胞においては、対照群に比較してより多くの細胞でミトコンドリア膜電位が低下していることが示された。膜電位の低下した細胞数は、投与後の時間経過に伴って増大し、24時間後から48時間後に顕著となった。また、パーオキシナイトライトにより修飾されたシトクロムcについて基質酸化能を検討した。特にP450型基質酸化反応である脱メチル化反応について検討した。基質として7メトキシクマリンを、酸化剤として過酸化水素を用いて、パーオキシナイトライト修飾シトクロムcによる酸化反応を行ったところ、パーオキシナイトライト修飾されたシトクロムcでは基質酸化能が亢進していることが示された。またESRスピン補足法により同系での活性酸素種の生成が示唆された。未修飾のシトクロムcについてはp450型基質酸化反応を行うことが報告されていないことから、パーオキシナイトライト処理によって酸化還元性質が変化して新たな基質酸化能を獲得したことが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)