Project/Area Number |
11780029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
庄野 菜穂子 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (60223674)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 筋毛細血管 / 血清脂質 / トレーニング / 骨格筋線維 |
Research Abstract |
昨年度の横断的研究によって、若年者においても血清脂質レベルには個人差が大きく、そのばらつきを説明する要因として骨格筋の毛細血管密度の違いが影響している事を報告した(Metabolism,1999)。筋毛細血管密度の違いは、末梢の血流調節やエネルギー基質の運搬に影響を及ぼすだけでなく、筋毛細血管内皮細胞に存在するリポタンパクリパーゼ活性とも関連することが報告されている。それらは、血清脂質レベルと骨格筋の組織学的特徴を結びつけるメカニズムとして有力な証拠である。 一方、不活動な生活習慣や低体力者は高脂血症を呈しやすく、運動療法は高脂血症改善に有効であることは、近年報告されているが、そのメカニズムは不明である。また筋毛細血管は高強度の運動で増加することは確認されているが、運動療法などに利用される軽強度運動での検討は少なく、若年者における報告はない。そこで我々は、血清脂質レベルと筋毛細血管密度における軽強度運動に対する適応と両者の関連を検討した。若年男性13名(18-25歳)を対象にLT強度の持久的運動を1回60分、週5回、6週間実施し、その前後で外側広筋の筋生検と空腹時採血を実施した。6週後に筋毛細血管密度と有酸素性作業能(VO2max,LT-VO2)は有意に増加した。筋毛細血管密度の変化量とHDL2-CおよびLDL-C/HDL-Cの変化量との間に有意な相関を認めた。またLT-VO2の変化量とLDL-Cの変化量との間にも有意な相関を認めた。すなわち、トレーニングによる血清脂質変化の一部は骨格筋における毛細血管密度や酸化的代謝能の改善によってもたらされている可能性が示唆された。
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