Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究は機能的過負荷による筋肥大、筋線維組成の変化に対するカルシウム-カルシニューリン系の影響を調べるため,協働筋切除による機能的過負荷に対するカルシニューリン阻害剤であるサイクロスポリンA投与の影響について観察した。 被験動物として10週齢のWistar系雄性ラット(170〜240g)を用い,協働筋切除による機能的過負荷を施したグループ、協働筋切除の偽手術を施したグループ、サイクロスポリンAを投与し、協働筋切除による機能的過負荷を施したグループ、サイクロスポリンAを投与し、協働筋切除の偽手術を施したグループの4つのグループを作成し実験を行った。機能的過負荷は足底筋の協働筋である腓腹筋とヒラメ筋を遠位1/2切除することによって足底筋に対し過負荷を施した。サイクロスポリンAの投与は一日一回腹腔内注射することにより行い(25mg/kg/day),対照群に対してはサイクロスポリンAの溶剤のみ投与した。 2週間の機能的過負荷によって足底筋のtype IIb線維の筋線維横断面積の変化は認められなかったものの,筋重量、およびtype I,IIa線維の筋線維横断面積の有意な増加が観察された。サイクロスポリンAを投与したラットは2週間の機能的過負荷によって足底筋の筋重量,およびtype I,IIa,IIb線維の筋線維横断面積の有意な増加が観察された。体重あたりの筋重量の変化はサイクロスポリンAを投与した足底筋により大きな肥大率が観察された。筋線維組成を決定するミオシン重鎖アイソフォームは,サイクロスポリンAの投与によってその組成に変化は認められず,機能的過負荷に対してもサイクロスポリンAの投与の有無に関わらずtype IIaの割合の増加とtype IIbの割合の低下が観察された。これらの結果は、機能的過負荷による筋肥大,筋線維組成の変化はカルシニューリンと無関係な系で行われていることを示唆する。
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