Project/Area Number |
11780094
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食生活
|
Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
高杉 美佳子 山口県立大学, 生活科学部, 助手 (60305802)
|
Project Period (FY) |
1999 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 食品 / 免疫 / 抗体 / リンパ球 / 接着細胞 / 乳タンパク質 / 脂肪酸 / 抗酸化剤 |
Research Abstract |
種々の食品成分がマウス脾臓細胞のIgAおよびIgG産生調節機能を有することが明らかとなっている。そこでIgAおよびIgG産生調節機能が認められた乳タンパク質およびドコサヘキサエンサン(DHA)についてさらに検討を行った。抗体産生調節の作用機構の一つとして細胞数の変化が考えられる。そこで、抗体産生促進効果が認められた乳タンパク質をマウス脾臓細胞に添加して5日間培養したときの細胞数を測定した。その結果、β-カゼイン(β-CA)存在下では抗原提示細胞などの接着細胞を含むマウス脾臓細胞数は無添加の3倍以上であった。本実験で用いたマウス脾臓細胞は培養日数の経過と共に細胞数が減少していくが、β-CAは細胞数の減少を抑えることにより抗体産生を促進している可能性が示された。DHAのIgG産生抑制作用については、その作用が脂質酸化物の影響によるものである可能性が考えられたので、マウス脾臓細胞に種々の脂肪酸を0.1mM添加して72時間培養したときの培養上清中のTBA値を測定した。その結果、脂肪酸の二重結合数とTBA値には正の相関が認められたが、DHA存在下では二重結合数から推定されるよりも高いTBA値を示し、DHAの酸化速度は他の不飽和脂肪酸より高いと考えられた。さらに、マウス脾臓細胞にDHAとIgG産生調節作用を持たない抗酸化剤であるケルセチン、β-カロチン、セサミンを添加して72時間培養したときの培養上清中のIgG量およびTBA値を測定し、DHAのIgG産生抑制作用における脂質酸化物の関与について検討した。その結果、DHAの添加によるIgG産生抑制はこれらの抗酸化剤を共存させることにより回復し、DHAの添加によるTBA値の上昇はDHA無添加のTBA値近くにまで抑制された。この結果は、DHAのIgG産生抑制作用の一部は脂質酸化物によるものであることを示唆している。
|