日本型食品を代表する蔬菜評価の新視点-生理機能性フラボノイド成分との関連解明-
Project/Area Number |
11780099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食生活
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
石井 利直 中村学園大学, 家政学部・食物栄養学科, 助手 (60312154)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | フラボノイド / アグリコン / ミリセチン / ケルセチン / ケンフェロール / ルテオリン / アピゲニン / 機能性 |
Research Abstract |
有用フラボノイド類のアグリコン5成分(ミリセチン、ケルセチン、ルテオリン、ケンフェロール、アピゲニン)に着目し、食品素材中の当該フラボノイドアグリコン含量の同時定量を行った。フラボノイドアグリコンは微量成分であるため、本研究では、まず、HPLCシステムに電気化学検出器を導入し、測定感度の向上を試みた。当該成分の電解電位を調べた結果、電解電位は水酸基数に依存することが明かとなった。水酸基数が最も少ないアピゲニンが検出可能な1200mV vs.Ag/AgClを測定条件として設定した。本条件下でのフラボノイド5成分の定量範囲は400pgから100ngで(r=0.9998以上)、フォトダイオードアレイ検出器の25倍以上の高感度で検出・定量が可能となった。フォトダイオードアレイ検出器では痕跡であったピークも明瞭に定量可能となり、さらに、未検出であった食品素材からも新たに検出・定量が可能となった。野菜24品目、果実5品目を部位別に調べ、12品目から当該成分を検出・定量した。ミリセチンとケンフェロールはニラに多く含まれ、ケルセチンはホウレン草に多く含まれていた。セロリの葉はアピゲニンとルテオリンを多く含むことが明かとなった。次に、沖縄県産のサヤインゲン5品種と福岡県産のサヤインゲン1品種を用いて、品種間および産地間での違いについて調べた。その結果、フラボノイド5成分いずれにおいても福岡県産が、沖縄県産を上回っていた。品種間でも含量に違いが見られ、その差は3〜5倍程度であった。今回調査した限りにおいて、フラボノイド含量と植物分類との間には明瞭な関連性は認められなかった。しかし、食品素材間で含量に大きな相違が認められ、産地間および品種間での違いも認められた。これらの結果は、生理機能性フラボノイド成分含量が蔬菜類の高付加価値化のための指標として有望であること示唆するものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)
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[Publications] Ishii,T.,Koga,N.,Matsui,T.,Wada,K.,Osajima,Y.and Ohta,H.: "Determination of flavonoid aglycones in plant food materials using high-performance liquid chromatography-photodiode-array combined with electrochemical detection"Polyphenols Communications 2000. 1. 165-166 (2000)