Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本年度は,当初の計画に従い,背景知識中に例外を含む知識が存在する場合の知識獲得メカニズムの検討と,例外を含む知識の獲得プロセスの並列化手法について検討した.具体的な研究内容は以下の通りである. 1.背景知識中の例外を含む知識を利用するための論理的枠組みの検討 例外を含む背景知識を利用した帰納論理プログラミングによる知識獲得のため,一般論理プログラムと呼ばれる例外を含む知識を扱える論理プログラムのクラスに対する新たな意味論として条件付き解集合を提案した.従来の意味論では,プログラム中のルール間の競合関係により複数のモデル(解集合)が存在する場合があり,ある事象の真偽の証明にはモデルの選択が必要であった.これに対し,条件付き解集合では一部のモデルにしか含まれないような仮説的な事象を条件付きファクトとして表現することにより,形式上,複数のモデルを1つの解集合に統合し,モデルの選択を意識する必要のない証明環境を提供している.これにより,例外を含む知識を伴う背景知識からのInverse Entailmentを用いた候補仮説集合を限定するためのMost Specific Clauseの計算と,各候補仮説により被覆される事例の証明が可能となった. 2.例外を含む知識の獲得プロセスの並列化手法の提案 提案手法では,獲得した知識に対する例外を予測するためのルールの再帰的な学習プロセスを,ネットワーク上の複数の計算機で分散処理する手法を提案した.提案手法では,例外を予測するルールの学習プロセスが独立した学習タスクとして捉えることができることに着目し,通常の知識獲得と例外を予測するルールの獲得をそれぞれサーバ,およびクライアントのタスクとして分割した.事例数約8,000のテストデータに対し,3クライアントを用いたプロトタイプシステムでは約40〜50%の速度向上に成功している.
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