Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Research Abstract |
本研究では,視覚による移動ロボットの自律走行を目指し,ロボット自身が視覚から目印を見つけ,それに基づいて走行を可能とするようなロバストなロボット・ビジョンの実現を目的としている. 本研究では,この目的を達成するために,色度分布による色彩の評価を行い,それに基づいたマーカー等の対象物の抽出手法を開発した.この手法の特徴は,ロボットにランドマークなどの目印を与えるのではなく,ロボットが,自らの視覚で得た画像中からランドマークになり得るマーカー(目印)を抽出するというアプローチを取ったことである.これは,人間の視覚で見える物がロボットにとっても見やすいとは限らないためで,ロボットに見やすいように環境を整備する(このような環境整備は人間の感覚的な要素が暗に含まれていると考えている)のとは逆に,ロボットにとって見やすいものを積極的にマーカーとして利用しようというアイディアである. 本年度においては,この提案手法にフラクタルの概念を新たに適用した.具体的には,色度分布から求められた対象物の形状をフラクタル次元によって定量化することにより,色度分布による評価だけでなく,ある程度の形状をも評価することによって,よりロバストに対象物の抽出およびトラッキングが行えるようになった.この結果,屋外環境であっても,ロボットは標識や植え込みなどの目立つ対象物を検出し,これらをマーカーと見立てて位置制御を行うことにより,与えられた経路を正確にトレースすることができた. なお,平成12年6月,はこだて未来大学で開催されたRoboCup Japan Open 2000において,準優勝という成果を得た.
|