Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究では,ヒューマンマシンの協調を確立するために,マシンに対する人間の信頼感の構造とその変化を説明するモデルの構築とその解析を行った. 平成12年度は,11年度に得られた成果に基づき,以下の研究課題に取り組んだ. (1)「自動化システムが連続的に誤動作を起こすと信頼感が顕著に低下するが,離散的な誤動作では信頼感はあまり低下しない」という知見が,「信頼感のゆらぎ」によって説明できることは平成11年度の研究によって明らかになっている.応用確率理論である証拠理論におけるビリーフストラクチャにより信頼感をモデル化することによって,この「信頼感のゆらぎ」を説明しうることを明らかにした(2001年IFAC-HMS国際会議にて発表予定). (2)平成11年度に,マシンに対する過信があるとき,自動化システムが導入されることによりリスク補償行動がおきうることを認知実験によって確かめられた.本年度は,マシンに対する過信が如何に生じるかを明らかにすることを目指した.具体的には,マシンの動作原理(A)と正常動作の限界(B)の理解に注目した.A,B共に理解している場合,Bのみを理解している場合,A,Bともに知らない場合の3つの状況を想定し,それぞれの場合に応じて過信への至りやすさに違いが生じることを明らかにした.すなわち,A,Bともに理解している場合には,十分に正常動作する範囲内でマシンを使用する傾向があるのに対し,A,Bともに知らない場合には,経験をつむにつれて正常動作の限界に近づくように使用方法を変更しがちな傾向が見られた.Bのみを知っている場合には,経験をつんでも使用方法はあまり変わらないものの,人によっては十分安全な範囲で使用するのに対し,正常動作範囲ぎりぎりの状態で使用しがちな人がいるなど,個人差による違いが顕著であることが明らかとなった.
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