Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本年度は,静的環境における全方位画像から立体視可能な画像への実時間での変換方法の確立と,動的環境における全方位画像から立体視可能な画像への変換方法の検討を行った. 前者においては平成11年度に開発した手法のうちHyperOmni Visionを移動ロボットにより移動させ得られる時系列全方位画像に光線追跡法を適用し立体視画像を生成する方法を実時間で行えるようにした.実際に既設の並列処理可能な計算機を使用してシステムを構築し,秒間30枚フルレートで両眼立体視可能な画像を生成できた.また,1つの経路の時系列全方位画像からでは両眼立体視可能な画像を生成できる方向が限られていたが,これを拡張し二つの経路の時系列全方位画像から周囲360度の両眼立体視可能な画像を実時間で生成することにも成功した.ただし,これらの方法は手法上の問題から約1秒前の撮影地点での画像になってしまった. 後者においては検討した結果,任意の方向の両眼立体視可能な画像を生成することは現在の計算機能力では難しかったが,この手法を移動ロボットの操作に適用する場合には単眼画像でも利用者が運動視により立体視可能なことが確認できた.運動視は視点を移動させながら環境を見るとき,近くのものは速く,遠くのものは遅く動くように見えることである.人間はこの運動視により環境中の物体までの距離を把握することができる.しかし,この立体視は視点が移動している場合に限られるため移動ロボットが静止している状態では運動視はできない.そのため,移動ロボットが静止している状態では周囲を制的環境と仮定し両眼立体視を操作者に提示する機能をつけた移動ロボットの遠隔操作システムを構築した.このシステムにより移動ロボットの操作者は移動状態では周囲360度を時間遅れなく見回すことができ,運動視により奥行きを把握することができる.また,静止状態では周囲360度を首振りに対する時間遅れは無しに見回すことができ,さらに両眼立体視も可能となった.このシステムを用いることにより視野が小さかったことによる移動ロボット操作の困難さを解消することができるようになった.
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