核融合炉用新型固体トリチウム増殖材の開発とトリチウム放出特性の検討
Project/Area Number |
11780357
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宗像 健三 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (70264067)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 核融合 / トリチウム / ブランケット / 増殖剤 / リチウム / 同位体交換反応 / セラミック / 照射 / 増殖材 |
Research Abstract |
次世代のエネルギー源として有望視されている核融合炉では核融合反応による中性子をブランケットに照射し、リチウムと中性子の反応により核融合燃料であるトリチウムを増殖する。ブランケット材(増殖材)として有望視されているのは、酸化リチウム、リチウムアルミネート、リチウムシリケート等の固体増殖材である。増殖されたトリチウムは水素を含むヘリウムガスと増殖材を接触させて回収される。しかしながら、低温では増殖材からのトリチウム放出速度は表面からのトリチウムの離脱が律速となり、十分なトリチウムの回収速度を得ることが困難である。そこで、筆者は固体増殖材に触媒作用を持つ金属を添加することにより、同位体交換反応を促進しトリチウム放出を迅速化する方法を考えた。このために、まず固体増殖材(リチウムシリケート)にプラチナやパラジウムを含浸させた触媒型固体増殖材を調整した。この触媒型増殖材をた京都大学原子炉実験所にて中性子照射し、実際にトリチウムを生成させた。このトリチウムを含有する触媒型増殖材を管型反応器を用いて加熱し、トリチウムの放出実験を行った。この結果、プラチナやパラジウムを含浸させたリチウムシリケートではトリチウムの放出が低温域でも大きいことがわかった。さらに、リチウムタイタネートについても同様の検討を行った結果、やはり触媒金属を担持させた場合トリチウム放出が促進されることがわかった。貴金属以外の安価な金属としてニッケルや銅を選定し、その効果も調べた。ニッケルをリチウムシリケートに含浸するとプラチナやパラジウムと同様に、交換反応は促進され、トリチウムの放出速度は増加することがわかった。しかしながら、銅ではその効果はほとんどなかった。トリチウムの放出実験結果を数値シミュレーションによって解析した。その結果、単純な拡散機構を考慮するだけのモデルでは、数値計算により実験結果を適切に再現することができなかったが、照射欠陥の効果を考慮することで実験結果の再現が可能となった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)