樹木の導管・仮導管細胞の形成に与える環境ストレスの評価に関する研究
Project/Area Number |
11780385
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
土谷 彰男 広島大学, 総合科学部, 助手 (00263632)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 年輪幅 / 乾湿 / 導管面積率 / 照度 / 固体サイズ / 枯死バイオマス / 樹幹横断面 / 薄片作製 / 画像解析 / 枯死アカマツ林 / 広葉樹 |
Research Abstract |
本研究ではアカマツの衰退後の光環境の改善にともなう亜高木個体の成長を説明するとともに、枯死アカマツバイオマスの推定を推定した。 竜王山の全899個体のうち、アカマツ168個体、スギが105個体の他、広葉樹13種626個体(ヒサカキ・ネジキ・クロガネモチなど)が確認された。林冠種アカマツには樹高20m以上・直径40cm程度の個体もあったが、枯死率は90%近くにのぼり、その下層にスギ・コナラ・コシアブラ(15m以下)が、林床付近にはイヌツゲ・コバノミツバツツジ(1.5m以下)が見られた。枯死アカマツの樹齢は同定できなかったが、採取した現生個体は27年程度、スギは57年程度、広葉樹は30年程度と推定された。年輪幅の経年変化からは1994年の乾燥年に一様に狭くなっている現象のほか、亜高木の最近の年輪幅に増加傾向が見られた。広葉樹の場合、導管面積率も拡大していることから、伸長に必要な水分の吸引を効率化するためと推察された。しかし、小サイズの広葉樹の導管面積率には増加が認められないことから、成長に必要な光条件が制限要因になっていると考えられた。事実、晴天日の林外と林床の南中時の照度には約13倍の差があった。なお、樹幹ドリル抵抗値から林分の傾斜方向による材質の硬軟の違い(あて材)が検出された。松賀山で採取した現生アカマツの平均樹齢は約33年と若かったが、これも周辺の樹木による被圧の大小によって年輪幅が近年増加傾向になっているか、狭いままかに大別された。枯死率は竜王山と同様に約90%で、幹折れ・倒伏個体を含む枯死アカマツのバイオマスは最小で2204t/km^2、最大で10870t/km^2と推定された。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)