結晶構造解析によるノンヘム鉄を含む2原子酸素添加酵素LigABの反応機構解析
Project/Area Number |
11780425
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
千田 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (30272868)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 蛋白結晶学 / 立体構造 / 構造活性相関 / 2原子酸素添加酵素 / 部位特異的変異法 / Extradiol型dioxygenase / 無酸素条件 / X線結晶構造解析 / 基質複合体 / 反応中間体 / 変異体蛋白質 |
Research Abstract |
1.LigABの高分解能構造と変異体を用いた構造活性相関研究 現在までに得られているLigABの構造は、2.2Å分解能であり、詳細な構造を議論するためには不十分である。そこで、分解能を改善して詳細な原子レベルでの立体構造を決定する為に、回折データ測定の条件を検討し直した。LigABの回折データ測定は、この結晶の空間群の関係から非常に長い時間がかかる。そこで、出来るだけ結晶のX線に対するダメージを減らすために、100Kでの測定を行うこととし、その条件を検討した。その結果、放射光と100Kでの低温測定を併用することで、1.3Å分解能でのデータ測定に成功した。現在、1.3Å分解能において結晶構造の精密化を進めている。 2.変異体を用いた構造活性相関研究 LigABの触媒反応機構を探るため、活性中心付の残基に関して10種類以上の変異体を作成し、LigABの立体構造と機能の相関を解析した。その結果、以前から我々が主張していたように、LigABの触媒反応にはHis195が必須で、この残基は触媒塩基であることが強く示唆された。これは、LigABの触媒反応が、Class IIのextradiol型dioxygenaseであるBphCと本質的には同じ機構で反応が進むことを強く示唆するものである。また、基質の結合には、疎水的な相互作用よりも、基質のカルボン酸と蛋白質の間に形成される水素結合が重要であることを示唆する結果も得られた。 3.活性型LigAB結晶の作成の試み 精製後のLigABは、活性中心のノンヘム鉄(II)の酸化によりかなり活性が下がってしまっている。活性型の結晶構造を得るためには、活性化の減少したLigABを再活性化する技術が不可欠であるため、このこの技術の確立を行った。その結果、昨年度作成した無酸素チャンバー内において、LigABとFe(II)溶液を混合することで活性型LigABを得ることに成功した。現在、無酸素条件下で活性型LigABの結晶化条件の探索を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)