ヒト細胞周期調節因子サイクリンEとcdc25の分解機構の解明
Project/Area Number |
11780472
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小南 欽一郎 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80304830)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 酵母 / S期サイクリン / タンパク分解 / ユビキチン-プロテアソーム / SCF / APC / サイクロソーム / Skp1 / Sサイクリン |
Research Abstract |
ヒト細胞周期調節因子サイクリンEおよびCdc25Bは、それぞれ分裂酵母のS期サイクリンであるCig2、およびCdc2の活性化因子Cdc25脱リン酸化酵素の機能的相同分子と考えられる。最近次々と明らかになった高度に保存されたユビキチン-プロテアソーム系において、酵母でこれらの量的調節に関わる因子はヒトでも同様にサイクリンEやCdc25Bの制御に関わると考えられる。したがって、まず酵母におけるこれらの制御因子およびそのメカニズムを明らかにし、次にその知見を利用し、ヒトホモログを得ようと考えた。 本研究においてまず、Cig2は26Sプロテアソームによって分解されることを示した。さらにその量的制御には3つの独立したユビキチン系が関与していることを明らかにした。すなわち、M期にはAPC/サイクロソームがD-boxを介してCig2のユビキチン化を、S期では主にSCF複合体がRes1やRep2を含むDSC-1複合体でない、現在未知の転写因子の分解を通じてCig2mRNAの量的調節を、またG2期ではSkp1依存的な、しかし、未知のF-boxタンパク質を通じたSCFによってCig2はユビキチン化され、分解されることを示した。このようにしてS期サイクリンはG1/S境界点に鋭いピークを持つと考えられ、このメカニズムは酵母からヒトまで高度に保存されている可能性が非常に高いと考えられる。サイクリンEのユビキチン化も、S期およびG2期のSCFとM期のAPC/サイクロソームによってなされている可能性が高いと考えられ、実際にサイクリンEはSCF^<Skp2>以外によってもユビキチン化されることが確認されている。現在SCFがどの転写因子を介してCig2のmRNAを制御しているか、また、G2期におけるCig2に対するF-boxタンパク質の同定を試みている。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)