超高分解能X線結晶構造解析によるFMN結合タンパク質のサブユニット認識機構解明
Project/Area Number |
11780474
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
柴田 直樹 姫路工大, 理学部, 助手 (30295753)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | X線結晶構造解析 / フラビンタンパク質 / FMN / 異方性温度因子 / 電子伝達タンパク質 |
Research Abstract |
硫酸還元菌Desulfovibrio vulgaris Miyazaki F由来のFMN結合タンパク質についてサンプルの調製、結晶化を行った。放射光施設である高エネルギー加速器研究機構放射光施設とSPring-8とを利用してX線回析強度データの測定を行ったところ、前者では、1.2Å分解能、後者では0.9Å分解能までの回折点が観測され、完全なデータセットとして得られた。精密化はSHELXプログラムパッケージを用い、まず1.3Å分解能までのデータに対して原子座標と等方性温度因子の精密化を行い、その後、徐々に分解能を上げてから異方性温度因子を導入した。モデル修正と最小二乗法による精密化を繰り返し行い、最終的に0.9Å分解能でRwork=0.109、Rfree=0.135まで収束した。 温度因子は分子の内部で小さく、表面に近いほど大きい傾向が見られた。また温度因子の異方性については分子内部で小さく、表面で大きかった。このことはタンパク質に一般的に見られる傾向と一致しており、精密化が正しく収束したことを意味するものである。FMNを含めた活性部位付近の温度因子、またその異方性は分子内部と同程度に小さかった。一般に電子伝達タンパク質では酸化還元に伴う立体構造の変化が小さい方が電子伝達の速度に有利に働くと考えられている。この活性部位の温度因子の結果はFMN結合タンパク質が電子伝達タンパク質として効率的に働くことを示唆しているといえる。
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Report
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Research Products
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