WASPファミリー蛋白によるアクチン細胞骨格制御機構の解明
Project/Area Number |
11780507
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三木 裕明 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80302602)
|
Project Period (FY) |
1999 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | N-WASP / Cdc42 / Arp2 / 3 complex / 糸状仮足 / 神経発生 / WAVE / Rac / IRSp53 / WASP / アクチン / 3 / PIP2 |
Research Abstract |
前年度までの成果により、N-WASPがCdc42によって活性化されArp2/3complexを介した素早いアクチン重合を誘導して糸状仮足形成などに関わることを突き止めていた。糸状仮足は神経発生時において、神経細胞の先端部の成長円錐と呼ばれる部分において顕著に観察される構造であるので、N-WASPと神経発生の関連について調べた。まずN-WASPの野生型および各種変異体を神経発生のモデルとして頻繁に用いられるPC12細胞に発現させた。その結果、変異型のN-WASPはNGE(神経成長因子)やcAMP刺激による神経突起形成を顕著に抑制した。ここで用いた変異体はN-WASPの上流の制御因子であるCdc42との結合を欠くもの、そして下流の標的であるArp2/3complexを活性化できないものである。ゆえにPC12細胞の神経突起形成においてCdc42、N-WASP、Arp2/3complexというシグナル伝達系が欠かせない働きをしていることが分かった。 一方、新しいWASPファミリー蛋白として見出したWAVEに結合する蛋白を調べ、その結果IRSp53という蛋白を見出した。WAVEにはWAVE1、2、3の三つのアイソフォームがあるが、IRSp53はそのSH3ドメインを介してWAVE2に特異的に直接結合した。さらにN末部においてRhoファミリーの一つRacとも直接結合した。その結果Rac/IRSp53/WAVEという三者の蛋白複合体が形成され、IRSp53が「アダプター」としてRacへWAVE2を運んでいることを明らかにした。またその結果Arp2/3complexが強く活性化され、Rac活性化時のラッフル膜形成(膜の波打ち現象)に関与していることを突き止めた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)