Project/Area Number |
11780544
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高山 千利 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60197217)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 抑制性神経回路網 / GABA / GABA受容体 / 小脳 / 発達変化 / 免疫組織化学 / 電子顕微鏡 / ミュータントマウス / GABA_A受容体 / in Situ hybridization |
Research Abstract |
研究代表者は、マウス小脳を材料とし、形態学的手法を用いて抑制性回路網形成機構を解析している。 1 平成11年度の研究結果 1)小脳皮質抑制性回路網の形成とGABA_A受容体サブユニットの発現は、おおむね平行して進行する。 2)ミュータント・マウスを用いた研究から、α1・α6両サブユニットの発現は細胞の種類に依存し、局在は抑制性終末に依存していることが明らかになった。 2 平成12年度の研究 小脳顆粒層に注目し、抑制性神経回路網形成の過程を、電子顕微鏡を用いて詳細に解析した。続いて、GABA_A受容体を構成するサブユニットのうち成熟マウスで多く発現するα1・α6局在の変化との関係を二重染色法を用いて解析し、両者の関係を詳細に検討した。 1)顆粒細胞軸索へのゴルジ細胞からの抑制性入力は生後7日以降に開始し、生後2-3週頃には成熟マウスと同じ小脳糸球体構造が形成される。 2)生後7日以前には、GABAの合成酵素はゴルジ細胞軸索に存在していた。この事から、生後7日以前にはGABAはシナプス外で放出され、回路形成などの神経発達に関与していると予想された。 3)GABA_A受容体α1・α6サブユニット蛋白質は、いずれも生後7日以降に検出され、何れも微細点状の分布を示した。 4)GABA合成酵素との2重染色の結果、両サブユニットとも抑制性の終末と同じ部位に局在していた。 3 結論と考察 GABA_A受容体を構成するサブユニットのうち、成熟マウスで多く発現を認めるα1・α6の両サブユニットは、抑制性終末とのシナプス形成に誘導される形で発現そして局在し、抑制性神経伝達に関与する受容体を構成していると考えられた。
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