コラプシンによる細胞運動抑制とチロシンリン酸化相関の解析
Project/Area Number |
11780564
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐々木 幸生 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10295511)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 成長円錐 / セマフォリン / 反発因子 / 軸索ガイダンス / 神経発生 / チロシンキナーゼ / Fyn / Cdk5 / セマホリン / コラプシン / 神経回路網 / チロシンリン酸化 / プレキシン / ラベンダスチンA |
Research Abstract |
神経ガイダンス分子セマホリン/コラプシンファミリーの1つ、Sema3Aの情報伝達を解明する目的で、成長円錐退縮応答に対する種々の阻害剤の効果を検討した。その中で、チロシンキナーゼ阻害剤ラベンダスチンAとセリン/トレオニンキナーゼであるcyclin-dependent kinase 5(Cdk5)阻害剤オロモウシンが顕著な阻害効果を示すことを明らかにした。また、Sema3A受容体であるプレキシン-A2(Plex-A2)とニューロピリン-1(NP-1)をCOS-7細胞に発現させたところ、Sema3A刺激により細胞の接着面積が縮小し、球状になることを見出した。この形態変化は、ラベンダスチンAで阻害された。また、Srcファミリーの一員であるfynあるいはcdk5欠損マウスにおいてSema3A応答の減弱を見出した。これらの分子間の関係を免疫沈降で解析したところ、Plex-A2とNP-1複合体にFynが結合し、Plex-A2のチロシンリン酸化を引き起こすことを見出した。さらに、FynはCdk5と結合し、Cdk5のTyr#15のチロシンリン酸化を介して活性化を誘導することが明らかとなった。神経細胞内におけるリン酸化を解析するために、種々のリン酸化特異的抗体を用いて染色したところ、Cdk5のTyr#15リン酸化認識抗体はSema3A投与後成長円錐を一過的に濃染した。同時に、微小管結合タンパク質タウのCdk5によるリン酸化部位認識抗体は同様に一過的に濃染した。以上より、Sema3A→Plex-A2/NP-1複合体→Fyn→Cdk5→タウ→細胞骨格の再構成という経路が示唆された。同経路は大脳皮質の層構造の構築に関与するリーリンの情報伝達系に酷似しており、Sema3Aの神経細胞移動・皮質層構造の構築に対する関与が注目される。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)