上丘局所神経回路における細胞間の信号伝播機構の解析
Project/Area Number |
11780600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
齋藤 康彦 (斎藤 康彦) 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (70290913)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 上丘 / 局所神経回路 / ホールセルパッチクランプ / 脱抑制 / 運動指令 / 眼球運動 / NMDAレセプター / ラット / 非線形的活性化機構 |
Research Abstract |
上丘から出力される運動司令は、中間層や深層細胞がバースト発火することにより生成されることが知られている。このバースト発火は、中間層の細胞集団による興奮性結合によるものであることが最近の我々の研究により明らかになった。本研究では、上丘における細胞集団の興奮性結合の構築、特性を明らかにするため、ラット上丘のスライス標本を用いて、ホールセルパッチクランプ法により2個の上丘浅層、または中間層細胞から同時に記録を行い、自発的膜電位の揺れを調べた。中間層細胞のペアにおいて、GABA受容体のアンタゴニストであるBicucullineを投与し、さらには外液のマグネシウムを低くすることで、時間的にほぼ同期した脱分極が高頻度で観察された。一方、浅層細胞のペアでも脱分極が見られるものの、その頻度は低く、多くの場合非同期であった。これらの結果は、上丘の細胞集団による興奮性結合は浅層に比べ中間層において顕著であると考えられる。中間層みられた同期した脱分極が、中間層レベルで生じているのかを調べるため、上丘スライスから中間層のみを含む小片を取り出し、その小片内の2個の細胞から同時にホールセル記録を行ったところ、同期した脱分極が見られたが、その頻度は低かった。ところが、浅層、中間層を含む小片を取り出し、2個の中間層細胞から同時記録を行うと、同期した脱分極が高頻度で観察された。以上の知見から、同期した脱分極は上丘中間層の興奮性結合のレベルにおいて生じうるが、それを引き起こすためのトリガー信号が、中間層の外(例えば浅層)から必要であることが示唆された。中間層における同期的活性化機構は、サッカードのような速い眼球運動等の運動指令の生成に重要な役割を持っているものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)