Project/Area Number |
11780633
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
鄭 主恩 東京女子医大, 医学部, 助手 (90307489)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 温度応答性高分子ミセル / コア-シェル構造 / ナノ粒子 / ドラッグキャリヤー / ドラッグターゲティング / ハイパーサーミア / アドリアマイシン / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) |
Research Abstract |
(1)P(IPAAm-DMAAm)-PBMAとP(IPAAm-DMAAm)-PStブロックコポリマー合成 温度変化で相転移現象を起こすN-イソプロピルアクリルアミド(IPAAm)とジメチルアクリルアミド(DMAAm)の共重合体(P(IPAAm-DMAAm))の片末端に反応基を導入し、これと疎水性高分子の片末端官能性ポリブチルメタクリレート(PBMA)またはポリスチレン(PSt)と結合させたAB型ブロックコポリマーを作製した。各プレポリマーの分子量制御や分画を行い単分散のブロックコポリマーの作製方法を確立させた。 (2)高分子ミセルに薬物を安定に保持させるための最適条件の検討 ブロックコポリマーの良溶媒溶液に薬物を同時に溶解させ、その後に水に対して透析を行い、ミセルの疎水性のコア中に疎水性の抗ガン剤(アドリアマイシン)を導入した。ミセル形成時の抗ガン剤、疎水性鎖、溶媒間の相互作用と、このときのP(IPAAm-DMAAm)鎖の温度変化による水和変化がどのようにミセル形成および薬物封入に影響するかについて粒子サイズ、水への溶解性、薬物導入率を評価し、抗ガン剤を高い効率で安定に導入するためのミセル構造の最適条件を確立した。 (3)高分子ミセルの形成および温度に応答する構造変化の評価 高分子ミセルの温度応答特性と下限臨界溶液温度(LCST)を光の透過性変化と光散乱測定によるサイズ変化から評価した。温度上昇で表面の親水性を疎水性に変化させ、溶解と沈殿の可逆的変化を生起させる高分子ミセルを実現させた。コアのTgが大きく異なるPBMAとPStのそれぞれの疎水性鎖をコアとする高分子ミセルについてコアのミクロ環境の極性変化をピレンを用いた蛍光測定から定量的に評価、検討した結果、PBMAコアのミセルはLCSTを挟んだシェルの相転移に誘起されたコア構造のゆがみによりコアの極性や粘度変化が見られたが、PStコアのミセルはコアの固い構造のため、LCSTを挟んだ温度変化に対してシェルの相転移は生起するもののコアの構造は変化せず極性が一定であることが示された。
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