集団保育場面での保育者の音声特徴と幼児の行動・感情統制
Project/Area Number |
11871026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | St.Margaret's Junior College |
Principal Investigator |
権藤 桂子 立教女学院短期大学, 幼児教育科, 助教授 (90299967)
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Project Period (FY) |
1999 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2000: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 保育者 / コミュニケーション方略 / 声のプロソディー / 感情の言語化 / 音声特徴 / 行動統制 / 感情統制 / 声の高さ / 声の抑揚 |
Research Abstract |
保育者の声の特徴について、本年度は以下の研究を行った。 (1)絵本読み課題において、経験が短い保育者ほど高くて変化のない声を使用し、経験の長い保育者は低めで変化のあるプロゾディーを用いることが示唆された。この結果は日本保育学会第54回大会において発表した。(2)1歳児の食事場面での保育者の発話について声の高さと抑揚を検討した結果、自他の行動や情動的状態についての発話では声の抑揚は小さく、指示的な発話では抑揚が大きくなることが示唆された。本研究は、紀要論文として発表した。(3)2,3歳児の外での自由遊び場面では、指示的発話が少なく保育者は落ち着いた声を用いる傾向が見られた。本研究は日本保育学会第55回大会で発表予定である。 以上のことから、保育者が声の抑揚を強調するのは、食事場面のように幼児の行動を統制しようとする時や絵本のような架空の場面で登場人物の情動的状態に言及する場合であった。一方、同じ情動的な状態について語る場合でも、自他の情動の状態を客観的に見て言語化する過程を含んでいる発話の場合、むしろ声の抑揚は押さえられる傾向が見出された。また、絵本読みのように架空の物語について発話する時には、非現実的な情動の状態に現実感を持たせるために、かえって抑揚が強調されるのかもしれないこと、年長の子どもに対しては、これは架空の発話なのだということを明確化するためのコミュニケーション方略として機能しているのではないかという示唆を得た。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)