Project/Area Number |
11874031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
松本 和一郎 龍谷大学, 理工学部, 教授 (40093314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 善久 龍谷大学, 理工学部, 教授 (10192783)
岡 宏枝 (国府 宏枝) 龍谷大学, 理工学部, 教授 (20215221)
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
二宮 広和 龍谷大学, 理工学部, 講師 (90251610)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | p-parabolic system / 重み付きの行列式 / 南雲型Cauchy-Kowalevskaya定理 / 擬Jordan標準形 / H無限適切性 / 双曲系 |
Research Abstract |
1. 森田、二宮両研究分担者の研究(裏面の第3、第4の論文)により、従来にも増して拡散方程式における拡散項の役割の解明が重要なことが認識されるようになってきた。そこで、その基礎になる線形拡散方程式系(parabolic system)の基礎理論の整備が急務となり、このテーマを優先して研究した。従来のPetrowskyによるp-parabolic systemの定義は相似変換に不変でないので、p-parabolic systemの定義から考え直さなければならなかった。幸い、我々の微分作用素を成分に持つ行列の重み付きの行列式の理論によりp-parabolic systemの相似変換に不変な新しい自然な定義を確立した。さらに、我々のformal symbolsのクラスにおける擬Jordan標準形の理論により新しい定義の弱い意味での妥当性と、変換行列が滑らかであるという付加的仮定のもとにではあるが、新しい定義によるクラスでCauchy問題のH無限適切性が成り立つことを示すことに成功した(裏面の第2論文)。定義の妥当性を示すために、多くの典型的具体例を構成したが、その多くは今回の科研費で購入した2台のコンピュータにより四ツ谷研究分担者の指揮のもとにアルバイトに依託してさせた数式処理による計算実験により構成できた。 2. 系に対する南雲型のCauchy-Kowalevskayaの定理のための必要十分条件については、研究代表者が「予想」を公表していて、最も簡単な場合には空間次元が1ならば予想の正しいことを証明していた。今年度は、従来、意外と困難であるといわれている多次元化に取り組み、成功した。こちらも、アイデアの多くが、研究代表者の学部卒業研究における数式処理による実験に由来する(大学間交流筑波研究集会で口頭発表、論文作成中、基礎理論は裏面の第1論文)。 3. 双曲系に関する研究においては、特性根の多重度が一定で高々2の場合に、主要部のシンボルの固有ベクトルの陪特性帯に沿っての挙動を明らかにしたが、その結果を解空間の構造の解明に結び付ける作業は未完成で、部分的解明に留まっている。(愛媛大学における研究会で口頭発表) 以上の結果は学術論文にまとめるだけでなく我々の手法のすべてを解説した報告集として公表する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)