大域分岐解析及び特異極限法によるパターン選択原理の解明
Project/Area Number |
11874032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西浦 廉政 (西浦 康政) 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00131277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 大信 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20304389)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 波長選択 / 反応拡散系 / パルスダイナミクス / 臨界安定仮説 / カオス的パルス / 大域分岐 / 時空間カオス / 自己複製解 |
Research Abstract |
1.大域分岐解析によるパターン選択コンパクト区間における初期摂動から動的にどのようなパターンが選択されるかは多くの議論にも拘らず、決着がついていない。十分広い有限区間上ですべての定常解をAUTOにより求め、実際に選択される波長を調べることにより、wave trainのなす包絡面がその行先を決定していることが数値的に判明した。これにより、解析的になにを調べれば良いかその方向付けがなされた。 2.境界分裂と選択パターン自己複製を行いながら、その後ろに一定波長をもつパターンが形成されるとき、その形成の遷移過程がパターン選択問題にとっても重要であることが示唆された。とくに1次元の場合、パルス間距離が一定以上にならないと分裂できない閾値(critical distance)の存在が理論的にも証明され、それを用いて端に位置するパルスのみが分裂できることも示された。さらにこの閾値が選択される波長に密接に関わっていることが判明した。その理論的証明は興味ある今後の課題である。 3.離散散逸系におけるカオス的振舞い連続系と離散系の相違を明らかにすることは数値的観点からのみならず、モデリングを行う際の基本的立場に関わり重要である。反応拡散系は通常連続系で表されるが、それを離散格子上で考えると、連続系には存在しなかった様々なパターンが出現する。とくに連続系での局在パルス解は離散系では周期倍分岐あるいはIntermittent的にカオス的に振舞うパルス解に移行する。局在性を保ったままカオス的に振舞うものは新しい発見である。さらに複数個のカオス的パルスは結合して、時間周期的な分子状態に移行したり、またそこから離脱したりすることが周期的に確認された。 4.Gray-Scottモデルにおける時空カオスの解析無限次元空間におけるヘテロクリニックサイクルの存在が時空カオスを引き起こすことを分岐解追跡ソフトウエアーAUTOを用いて、数値的に明らかにした。この幾何的観点を採用することにより、軌道がどのような状態を経巡るかが明らかとなり、さらに特定のモデルによらない普遍的特徴付けが可能となる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)