Project/Area Number |
11874073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中塚 武 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (60242880)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | バイオマーカー / 水素同位体比 / 分取キャピラリーGC / 脂質 / 分取ガスクロマトグラフ / キャピラリーカラム |
Research Abstract |
有機化合物、特に環境中のバイオマーカーなどの微量有機化合物の水素同位体比の測定は、これまで全く行われてこなかったが、それには2つの方法が考えられた。1つは、本研究で昨年度来、取り組んで来た「有機化合物を分子レベルで1つ1つ分離して大量に回収し、それをOff-Lineで酸化・還元して含有水素原子を水素ガスに変え、質量分析計に導入する方法」、もう1つは、米国のWoodHole海洋研究所などで先駆的に開発されて来た「有機分子をガスクロマトグラフで分離し、On-Lineで熱分解炉に導入し含有水素原子を水素ガスに変え、そのまま質量分析計に導入する方法」である。前者は後者に対し、「On-Line水素同位体比測定用の特殊な質量分析計を必要とせず、既存の真空ラインなどの組み合わせで測定が実現可能」という利点があった。本年度は、昨年度に引き続き、当研究室に既存の「大容量分取キャピラリーガスクロマトグラフ(PCGC)装置」を用いて脂質化合物の分子種毎の分取を進めると共に、真空ラインを使って、水素同位体比の測定条件の検討を進めた。しかし一方で、本年度には「当研究室へのOn-Line水素同位体比測定用の質量分析計の導入」という新たな事情が、予想外に早く発生したことにより、On-Lineでバイオマーカーの水素同位体比を測定できる方式の検討を合わせて行うことになった。本方式には、「試料が極微量でも測定可能であり、処理にも長時間を要しない」などのメリットが有り、明らかに今後の応用に置いては、その中心になることが予想できる。本研究で検討された「大量の試料分取によるバイオマーカーのOff-Line水素同位体比測定」の方式は、今後は、「On-Line方式」の検証用、及び「分子内同位体比分布(アイソトポマー)測定」などの、更に進んだ研究目的を先駆的に実行していくための基礎技術になると言える。
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