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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
.本萌芽研究にて単純なトリスビイミダゾール金属錯体構築素子[M(Hbim)3]が中心金属をNi(II),Co(III),Ru(III),Cr(III),Rh(III)と様々な種類の金属イオンを用いて合成しても、この構築素子から得られる2次元ハニカムシート構造が穴を重ねて積層した1次元ナノチャネル構造を持つ多孔質結晶に集積することが分かった。注目すべきは[Ni(Hbim)3]-1はポリエチレングリコール(PEG)-アルカリ金属(M=K+,Rb+,Cs+)の複合体を1次元チャネル状に挿入し、結晶化できることが判明した。このPEG-M複合体は平均分子量のものを使っているため静的なディスオーダーが激しくX線構造解析による構造の決定はできなかったが、アルカリ金属イオンの位置を決めることができた。このPEG-M複合体は「超イオン伝導体」として知られており、その高分子電解質として実用化されているが、機構に関してははっきりとしたことは分かっていなかった。この化合物を用いて分子レベルでこのような超イオン伝導機構を研究していきたいと考えている。また、交流誘電率の測定からこの1次元チャネルは直済伝導性を持つ可能性が示されている。
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