Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本年度は,昨年度に作製した超高真空STMを用いて貴金属単結晶表面及びその表面にエビタキシャル成長したCo超薄膜の観察を行った。 (1)STMの高さ方向の分解能を,0.002nmに改善し,雑音についても回路の改良等によってノイズレベルを,0.02nm程度に低減した。ノイズとは別にドリフトがあり,走査線間でレベルの変動が見られた。ドリフトの除去については,最小二乗近似による超低周波分の除去を行うとともに,窓関数を定義した畳み込み積分によってクリアなSTM像を得ることができた。 (2)面内の分解能についても,ステップ間の段差がやや不鮮明で不十分であったが,走査方向を往復から1方向に変更した結果,バックラッシュによる像のずれがなくなり,0.5nm程度の分解能が得られるようになった。 (3)MgO(111)基板上にAg(30nm),Au(60nm)の順に室温でエピタキシャル成長させたAu表面を300℃で超高真空中で熱処理したところ,100nm程度の範囲で原子レベルで平坦なテラスが観察された。また,テラスの端にはステップが見られ,ステップの高さは1原子層のものから数原子層のものまでにわたっていた。 (4)上記のAu(111)表面にCoをエピタキシャル成長させ,その表面をSTMで観察した。観察は,0.2nm,0.5nm,1nmと数回,繰り返して行い,Coがどのように成長していくかを観察した。その結果,Coは成長の初期から島状に成長し,その粒径は7から12nm程度の大きさであった。
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