CVD膜とAFMを用いて潤滑液の存在状態を観察する試み
Project/Area Number |
11875038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90242007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 潔 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10282675)
畑村 洋太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40010863)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | CVD / AFM / 潤滑 / 高分子有機膜 / 低温成膜 / 液体潤滑液 / 島状組織 / 物理吸着 |
Research Abstract |
本研究の目的は、CVD膜とAFMを用いてハードディスク上の潤滑液の存在状態を観察する方法を確立することである。さらに潤滑液が耐磨耗性に及ぼすメカニズムを解明するとともに、耐摩耗性の優れた新しい潤滑液を提案することを目指す。具体的な観察方法として、(1)ハードディスクの表面にカーボン系のCVD膜を厚み2nm程度で成膜して潤滑液を固定し、その膜の上からAFMで観察する方法、(2)フッ素を混ぜたCVD膜をAFM針の表面に薄く成膜して、そのCVD膜と潤滑液との親和力の違いから(この場合は反発する)、AMFで潤滑液の位置を観察する方法、を試みた。前者の方法では、潤滑膜を加熱すると、ボンド(カーボン膜と強固に結合していてフレオンに浸しても溶出しない潤滑液分子)は単層膜が一面に広がるだけでなく、直径30nm程度の島に分散して存在し、その島は分子量が大きくなるほど顕著に大きくなること、潤滑液で浸けてもさらに付着しない、全面が潤滑剤で覆われた状態だと、摺動による耐摩耗性が優れること、モバイル(ボンドではない可動分子)は蒸発するためか観察できないこと、などがわかった。また、後者の方法では、前者と同様な島が観察されるが、モバイルとボンドとの差異が観察できないこと、などがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)