Project/Area Number |
11875187
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真嶋 哲朗 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00165698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐治 幸子 (藤乗 幸子) 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50197844)
一ノ瀬 暢之 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (00232405)
石田 昭人 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20184525)
川井 清彦 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50314422)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | フラーレン / 光化学反応 / ビラジカル / フラーレン連結分子 / フラシュホトリシス / レーザー励起 / フラッシュホトリシス |
Research Abstract |
本研究では、有機分子の光化学反応によってビラジカルを発生させ、「ラジカルスポンジ」としてのC_<60>フラーレンに付加反応することを利用して、数珠玉状および網目状フラーレン連結分子の生成について検討した。有機光化学反応によるビラジカル発生法として、種々のシクロアルカンの環のC-C結合開裂、シクロアルカノンのアシル基のα開裂によって、アルカンのメチレン鎖を変化させることによる1,n-ビラジカルの発生、カルボニル基の分子内γ水素引き抜きによる1,4-ビラジカルの発生を、溶液中のレーザーフラッシュホトリシス法(励起レーザーとして主にXeClエキシマーレーザー308nm光を使用)によるビラジカルの過渡吸収測定から検討した。この結果、様々な原料を使用した光化学反応によって様々なビラジカルを発生させることができ、原料の有機分子の吸収にあった波長の高強度のレーザー光を照射することによって光化学反応を効率的に起こし、高密度・高濃度のビラジカルを発生させることが可能であることがわかった。次に、溶液中にC_<60>フラーレンを共存させておき、前述のXeClエキシマーレーザー励起による有機光化学反応によってビラジカルを発生させ、ビラジカルとC_<60>フラーレンとの付加反応を検討した。これら混合系では、ビラジカルの過渡吸収がC_<60>フラーレン基底状態の吸収と重なっているため、ビラジカルの過渡吸収測定は困難であった。また、C_<60>フラーレン自身もXeClエキシマーレーザー照射によって励起される。しかし、両者の濃度調整によって有機化合物の光化学反応を優先的に起こし、ビラジカルを発生させることができる場合を見い出した。実際に生成した炭素成分の質量測定によれば、数珠玉状および網目状フラーレン連結分子が生成している可能性が示唆された。
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