Project/Area Number |
11875212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
田中 和彦 和歌山大学, システム工学部, 教授 (00025446)
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Project Period (FY) |
1999 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 架橋ヘリセン / クラスレート / X線結晶構造解析 / 超分子構造 / 分子バネ / ヘリセンジオール |
Research Abstract |
本研究では,らせん分子であるヘリセンジオールの構造と機能・物性の関連を明らかにするため,立体的に嵩高い置換基を有する新規なヘリセンの合成を行なった。すなわち,[7]チアヘテロヘリセンに2.4等量のブチルリチウムを作用させてジリチオ体を作り,これに3等量のベンゾフェノンを反応させることにより,ヘリセンジオールを72%の収率で合成することに成功した。このヘリセンジオールをエタノールとクロロホルムの混合溶媒で再結晶して淡黄色の結晶を得た。結晶のX線構造解析を低温(150K)で行なったところ,結晶の空間群はP2_1であり,エタノール1分子とクロロホルム1分子を取り込んでいることが明らかとなった。結晶中では,ヘリセンジオールの水酸基間の水素結合の距離は2.84オングストローム,ヘリセンジオールとエタノールの水酸基間の水素結合は2.69オングストロームあった。また,ヘリセンジオールをアセトンから再結晶したところ,ヘリセン、ジオール:アセトン=1:2とヘリセンジオール:アセトン=2:3の2種類の包接結晶を得ることができた。以上のように,らせん分子の構造を変化させることにより,自己集合や包接現象という新しい機能を発現することに初めて成功した。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)