Project/Area Number |
11876033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 隆一郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50187259)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | コレステロ-ル / SREBP / 転写因子 |
Research Abstract |
コレステロ-ル代謝の中心的役割を担う転写因子SREBPの活性化に焦点を絞り、培養細胞を用い高感度アッセイ系を構築し、これまで見落とされがちであった微量成分、弱活性化合物までをピックアップすることを目的に本研究を行った。本転写因子は他に例を見ないプロセシング機構により活性化される特徴を持つことから、このプロセシング機構を制御する食品微量成分の存在を蛍光顕微鏡下で視覚化できるシステムの構築を行った。本研究では、プロセシングを受けるSREBPのアミノ酸399以降は野生型のままで残し、そのN末端側をGFP(Green Fluorescein Protein)+核移行シグナルで置換した。レトロウイルスを用いた系で、融合タンパク質をふくむウイルスを細胞に感染させ、その後、蛍光顕微鏡下で光る細胞群を回収し、これを単一クロ-ンにまでした。その結果、野生型のSREBP同様に小胞体膜、核膜が光る細胞株の樹立に成功した。融合タンパク質はコレステロ-ルを豊富に含む牛血清を含む培地で培養する限り、プロセシングが起こらず膜上に留まっていた。そこで、コレステロ-ルを除いた血清にさらに内因性のコレステロ-ル合成を抑えるべく合成阻害剤を加えた培地で細胞を2日間培養したところ、細胞内のコレステロ-ル量は枯渇し、プロセシングが亢進してGFPを含むN末端側が切断され、核へと移行した結果、蛍光顕微鏡下でほとんどすべての細胞で核内のみが光る像が認められた。この結果は、本融合タンパク質が野生型と同じ細胞内部位に局在し、さらにコレステロ-ルにより調節されるプロセシング機構により切断を受けることを示している。 今後は、本アッセイシステムを用いて、培地へ微量食品素材、食品タンパク質の水解物等を添加し、核内が光る活性物質を探索することが可能になると思われる。
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