メダカ初期胚を用いた血栓止血因子の血管形成・新生における役割の解明
Project/Area Number |
11877027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 和男 水産庁, 養殖研究所・遺伝子育種部, 研究室長(研究員)
林 辰弥 三重大学, 医学部, 助手 (00242959)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 血管新生 / 血管形成 / 硬骨魚類 / メダカ胚 / 血栓止血因子 / 遺伝子導入 / 遺伝子ノックアウト / 遺伝子クローニング / メダカ / 血液凝固因子 / 組織因子 / cDNAクローニング / 血栓形成 |
Research Abstract |
血管の形成と新生には多くの細胞増殖促進因子や抑制因子、細胞遊走因子、細胞接着因子、プロテアーゼとインヒビターなどの関与が示唆されている。最近の種々の遺伝子ノックアウト(KO)マウスの解析から、血管の形成に血栓止血関連因子が極めて重要なことが明らかになってきた。しかし、これらのKOマウスの多くは胎生期に死亡するため、詳細な解析が困難である。他方、最近、メダカなどの硬骨魚類は哺乳動物と多くの共通点を有し、組織の構造も単純で胚形成に関与する細胞も少なく、かつ体外発生で発生過程を容易に継続的に観察できることから、マウスに変わる実験動物として注目されている。この背景の下、本研究では遺伝子トランスジェニック(TG)魚や遺伝子KO魚を作製し、血管形成や血管新生における血栓止血因子の役割を解析することを目的とした。本年度は、昨年に続きメダカの組織因子(TF)のcDNAクローニングを試みた。先ず、ヒト組織因子cDNAをプローブとして、メダカの全身由来のmRNAのノザンブロット解析を行ったところ、特異的なmRNAは検出できなかった。次に、種間でその配列が比較的よく保存されている部分に種々のプライマー対を作製し、メダカの全身のmRNAに対するcDNAを鋳型としてPCR法を用いて増幅を試みたが、特異的な増幅DNA断片は得られなかった。そこで、さらにメダカ遺伝子DNAを鋳型として、同様のプライマーを用いて増幅を試みたところ、約120塩基対からなるメダカTFをコードするDNA断片が増幅された。このメダカTF cDNAは、マウスTFとDNAレベルでは92.2%、アミノ酸レベルで87.2%の相同性を示した。現在、5'RACE法および3'RACE法を用いて、完全長メダカTF cDNAの単離を行うとともに、トロンボモジュリンやプロテインCなどの抗血栓性因子のcDNAクローニングを実施している。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)